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新しい便秘薬モビコールを味見してみた。

慢性便秘治療薬モビコールとは

マクロゴール(商品名モビコール®)は2018年末に発売された便秘に対するお薬です。

今まで小児の便秘と言えば、整腸剤(ミヤMBなど)、緩下剤(酸化マグネシウムなど)、下剤(ピコスルファートナトリウムなど)あたりが多く使用されていますが、今回発売されたモビコール®は「水を吸収し、そのまま水を腸に届ける」という特徴があります。

 

同様の浸透圧性下剤である酸化マグネシウムとの違いは、酸化マグネシウムが腸管から水を引っ張るのに対して、モビコールは飲んだ水を保持して腸に届けます。

 

大腸内視鏡検査を受けたことがある人は「ニフレック」という薬が入った2Lの水を飲んだことがあるでしょうか?検査前の腸内洗浄に用いられる薬ですが、それの用量をかなり少なくしたものと考えればイメージしやすいと思います。

 

 

小児の便秘

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小児は筋肉が少なくいきむ力が弱かったり、腸の動きを整える自律神経の働きも未熟で、さらに学校などで排便しにくいなどの環境要因も併せて便秘の発症が意外と多いです。トイレトレーニングや偏食なども原因となることがあります。

 

毎日出ているから大丈夫!なんて思っていてもある日突然腹痛が出現し、病院を受診したらひどい便秘だった。なんてこともままあります。

イメージとしては交通渋滞と似ていて、交通渋滞していても先頭の車は少しずつ前に進みますよね?便秘も先頭である直腸の便は出るけれど、だんだんと後ろがつっかえていつの間にか腸がウンチでパンパン。なんてことがあります。

 

実際に飲んでみた

子どもに飲ませるお薬は自分でも飲んでみたい。と思っているので今回も製剤見本を飲んでみました。

粉の状態ではにおいは少なく、舐めてみると塩気があってややしょっぱい。

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1包あたり水60mlで溶かして飲むのですが、水のほかにも冷たい飲料やリンゴジュースなどに溶かすと飲みやすいと言われたので実際に3回に分けて内服してみました。

 

 

水に溶かすと小さな粉がふよふよ浮いた水溶液になります。しっかりと溶かしてから飲みましょう。

味は「塩水」です。しょっぱさが際立ち、お薬とすれば飲めなくはないですが、不味いです。毎日飲むとなれば子どもは嫌がるでしょう。

麦茶

麦茶は香りが強いので、においは全く気にならないですが、飲んでみるとやはり塩気が目立ちます。水よりは断然飲みやすいですが、お薬だよ。としっかりと子どもに言わないとバレますね。飲みやすいか飲みにくいかで言われれば、まだ飲みにくいです。

リンゴジュース

メーカーが推奨しているだけあって、しょっぱさを完全に消すには至りませんが、最も飲みやすいと感じました。何なら60mlと言わずに120mlとかコップ一杯に溶かせばさらに気にならなくなるでしょう。そういえばリンゴは塩かけて食べることもありますもんね。

さらに言えば糖分を含んでいるのでプレバイオティクス的効果で、腸内の善玉菌にはいいかも?しれません。

もちろんジュースの飲み過ぎはダメですが。

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味噌汁は・・・?

お薬自体がしょっぱいなら味噌汁に混ぜるのはどうですか?と聞いてみましたが、モビコールは温かいものに溶かすとにおいがきつくなるのでダメだそうです。

試しにお湯に溶かしてみましたが、プラスチック臭くて口を付けるのも憚れました。(そもそもポリエチレングリコールですからね。)

 

結論

自分ならリンゴジュースが一番飲みやすいと感じました。

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ただ、ジュースをあまり飲ませたくないという人は麦茶が良いでしょうか。あんまり飲むと下痢になるので多くは試せませんでした。

ほかに試した人がいれば追記させて頂きますので是非コメントで教えてください。

 

マクロゴールは塗り薬の基材等に使われているので「飲んで大丈夫か?」と思われる方もいるかもしれませんが、人体にほとんど吸収されない大きな分子を使用しているので安心してください。

なにより治療の選択肢が増えるのはとてもいいことです。

 

海外では便秘治療薬の筆頭として扱われているそうですが、この度ついに日本で小児の便秘症への適応が通りました。

 

現在治療中にも関わらず便秘の改善が見られない人は一度お医者さんに相談してみてください。

 

では(。・ω・)ノ゙