小児科医が子育てに奮闘しています。

小児科医。共働き夫婦。娘が生まれ仕事に子育てに奮闘中。たまに病気についても書きます。子育てについては情報共有して頂けると助かります。

教育と学習

4月半ば

保育園に行き始めて2週間がたちました。同級生は風邪を引いてしまいましたが、幸運なことに、今のところうちの娘は元気にしています。

園で最も小さいこともあり、上の子が沢山遊んでくれているらしいので風邪デビューもそう遠くはないでしょう…

この前はまだハイハイもできないのに耳の中まで砂が付いていました(笑)

 

砂場で腹ばいで遊ばせてもらったようで、初めて見るアリンコを必死に捕まえようとしていたそうです。

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※想像図


 

 

人間のみに認められる教育という文化

さて、新生児の発達についての本を読んでいて面白いなと思ったことがあったので皆さんと共有したいと思います。

学習と発達についての話でした。

 

人類が他に例をみないほど脳が発達した原因の一つに教育という文化があるとされています。

動物にも学習能力があることは当然理解できますが、「教育」という行為は人間にしか見られないそうです。

 

学習とは生きていくために大切なことを周囲から自然に学ぶことで、教育とは物事の理屈などを教え込むことであるそうです。

 

具体的には、おサルが硬い殻に包まれた木の実を石などの道具を用いて割れるのは、大人のおサルがそうしているのを見て、自分でやってみて、失敗して、試行錯誤して獲得するから。これは学習です。

おサルの親が、石を手渡して、振り下ろし方を教えたり、コツや気を付けるべきポイントを教える「教育」というのは見られません。

 

人類はこの「教育」という能力を駆使して、およそほかの生物では考えられない効率で知識と経験を蓄積してきました。

 

ここからは自分の意見ですが、さらに言えば「教育」を受けられるのは人間の、子どものみではないかと思います。

自分も人のことは全く言えませんが、ある程度大人になって知識と経験を持ち、自分の領域についてある一定のレベルに達すると、他人から「教育」されることができなくなります。これはプライドだったり、機会自体が減ってしまったり、いろいろな要因があると思います。

医療界でも上級医にひとつひとつ丁寧に教わることができる期間はとても短く、2年間の初期臨床研修が終わってしまえばそれぞれの専門に進み、循環器内科1年目の医師でも、10年目の消化器内科の先生に心臓について相談される「専門家」の立場になってしまいます。

もっと極端な話、きちんと「教育」してもらえるのは大学6年間だけかもしれません。

 

医学は日進月歩、10年前の参考書なんて役立たないと言い切ってしまえるほど変化が目まぐるしいですが、その道20年の大先輩に、最近ではこういう治療法が第一選択になりましたよ。なんて中々言えませんよね。

幸い、ほとんどの医師は、特に自分の専門領域に関しては最新の知識を常にアップデートされており、自分より上の先生の知識が遅れているなんて自体はあまりありません。でも、一部の先生がそうであるように、皆さんの職場でも古い考えに固執して、若者を馬鹿にして、高圧的な頑固者の上司はいるのではないでしょうか(失礼)

せっかく「教育」によって効率よく知識を蓄えることができるのに、「経験」が積み重なってくると人間はどうもその経験に固執してしまう傾向がありそうに思えます。(残念なことに、気持ちはわかります)

 

自分も、なんとなく、講義で教えられたことよりも実際に経験したことの方が良い知識になっている気がしていましたが、せっかく人間に生まれて「教育」してもらえるのに、その機会を損失するのはもったいないな。と思い直しました。

経験を積んでもなお、「教育」してもらえる人こそ一生(効率よく)成長し続けられる最強の人類なのではないでしょうか。

 

そう思うと人間の中で最強なのは「子ども」なのかもしれません。

疑問に思ったことは「あとでGoogleで調べよー」なんて思わずにその場で質問でき、説明の中でわからないことがあれば「○○ってなに?」とひたすら自分が理解できるまで聞き続ける。さらにいったん理解できれば大人なんて足元にも及ばない速度でそれらを習得していく。

大人でもこの姿勢を見習うことができれば、考えられないくらい効率的に成長できるのではと思います。

 

…なかなか難しいんですけどね。

 

子どもって素晴らしい!

では(。・ω・)ノ゙